私の赤のクオリアと貴方のそれが同じ?
私の赤のクオリアと貴方のそれが同じであることを、証明できるでしょうか?。 (コメント見て下さい!)。
いろいろなご意見を伺いたいです。
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この動画とは無関係のご意見も大歓迎です。
昨日(2022–04-02)の、オーストラリア モナシュ大学 土屋尚嗣教授の講演です。
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(2022–04-04 11:20 追加)
Youtube動画の解説をつけなかったので、見て頂いていいるかたが少ないようなので、追加します。
(数学ダメな私が下手な解説付けない方が良いかとおもったのですが。判断ミスでした)
上記動画の50分目(49分19秒)あたりからをご覧ください。
数学ダメな私なりに解説すると。
A と B が、主観的に「赤色」と報告するクオリアを得ているとします。
A,Bがそれぞれそのクオリアと他の数多のクオリアとの関連性を主観的に報告したものを、A1, B1 とします。
その関連性を数学の圏論などで捉えて、情報構造として数学的に記述します。
土谷教授によると、A1 B1 を数学的(多分圏論で)直接関連性を問えないとのことです(数学ダメな私にはわからないのですが。まあ、直観的には主観報告だからダメなのかなとかおもうのですが。。。。)
そこでこの時の状態を脳画像などをつかって、IIT(情報統合理論)などにより客観的?(多分)に脳状態の関連として数学的に記述した情報構造体 A2 B2 を得ます。
次に A2 B2 を数学的に比較して、同じである、或いはほぼ同じであるという結論が得られるとすれば、
A2,B2 を介して、A1 B1 が同じである、あるいはほぼ同じである、
つまり、Aの赤クオリアと、Bの赤クオリアが同じである、ありはほぼ同じであると言える
というようなことです。
※ 数学ダメな私の解説なんで、間違ってるかもしれないので、ご指摘頂ければ、適宜修正します。
【注目点】
従来の言語だけによる哲学的論議ではないということです。
数学(圏論)、IIT(統合情報理論)、脳画像イメージングといった手法を用いて、クオリアに挑もうという壮大な実験であるところが、従来の哲学との根本的違いだと思います。
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(2022-04-08 参考文献追加)
https://www.iwanami.co.jp/book/b597277.html
『 クオリアはどこからくるのか?』土谷尚嗣著
岩波科学ライブラリー
統合情報理論のその先へ
一般向けのわかりやすい書籍です。
数式がでてこないので、数学が苦手な方にもおすすめです。
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日記 2021-11-07・2022-02-20 『道化師の蝶』と、「意識の消し方」更新遅れ
2022-02-20
ブログを作っただけで、コメントが来るとは思ってはいなかったのですが。
でも、何も反応がないとやる気がなくなるもんですね。
草稿は随分たまったんだけど。きちんとした文章にしてブログに追加する気力がでてこないです。我ながら困ったもんです。
2021-11-07
『ハーモニー』の「意識の消し方」の草稿を書いている途中で、体調不良になったり、小説などに浮気して更新がすっかり遅れてしまっている(現在進行形。困ったことに)。
伊藤計劃繋がりで、円城塔の『道化師の蝶』を読み始めて抜け出せなくなっている。
文字列の海から誕生した蝶に、頭の中に卵を産み付けられてしまったのかもしれない。
蝶の見る夢か、蝶が私に見せる夢か、はたまた蝶が私の頭を使ってみている夢なのか。だとすると、私の頭は蝶と同じ夢をみているのだろうか。
自我の「自同律」に疑問を投げかけ人をして自我の複数性、自我の変容性に気付かせる。「自同律の不快」という大上段に構えた疑義ではなく、そっと蝶の羽をつかむように人をして「自同律」の疑問にいざなう小説。 文字で、アイソレーションタンク(感覚遮断タンク)を作りだし、自我の根源への疑問をささやき続ける。そのささやきがあまりにも心地よく、毎日毎日同じ文章を読み返す。もう半月以上も。
文章にまとめるには、まだまだおぼつかない。 何十回と読み返してもまだ言葉に凝集してこない。 いつの日か言葉にまとめてみたいものです。
というよなことを考えて、更新の遅れの言い訳にでもしようかと。ご笑覧ください。
小説『ハーモニー』感想(V=0.2)
ハ ー モ ニ ー
■ ネ タ バ レ ■
小説『ハーモニー』伊藤計劃 著
独断と偏見による感想
🙇🙇🙇🙇🙇
Version=0.23 2021-10-22(初稿:2021-10-21) 書きかけです。スイマセン m(__)m。 逐次改稿予定です。
🙇🙇🙇🙇🙇
地上に天国を造るには「意識=魂」を消すしかない。
【 ハーモニー: 目 次 】
1.概説
2.「意識」の消し方(近日公開予定)
3.設定の考察(近日公開予定)
4.伊藤計劃が敗北から立ち直り4冊目の長編小説を書いたら(近日公開予定)
5.登場人物編(近日公開予定)
■ ネ タ バ レ ■
第 1 章 : 概 説
「我思う故に我あり」
精神、現象的意識、クオリア、内的経験、魂、私、なんと呼ぼうとこれほど確実なものはない筈です。
それを消すことができるとは!。「意識」って何なの?。という大転回を突き付けた小説です。
伊藤計劃は、マイケル・S・ガザニガの、意識は脳のインタープリターモジュールが生成するとする説の元になった、分離脳患者の鶏と雪とシャベルの話についてふれています。(伊藤計劃記録 単行本 87頁 From the Nothing With Love)。
ガザニガの説については「 Youtube 哲学チャンネル 脳と自由意志#8 ガザニガ」 で、とても分かりやすく解説されています。
伊藤計劃は、デネット等の著書をはじめ、ガザニガの『脳のなかの倫理』、ミズンの『こころの先史時代』といった認知考古学や、その他、進化心理学などの豊富な知識により、意識は進化の過程でヒトが獲得した一つの機能にすぎない。不要になりあまつさえ有害になれば取り除くべきでは。という大胆な発想です。
『ハーモニー』の世界は、全体主義を裏返した地獄です。
全体主義は、国家の為に個人は死ぬ事を要求されます。そこにある種の一体感を喜びとして感じる人もいます。「靖国で会おう」とか。
ハーモニーの世界では、個人は国(社会)のリソースであり、ひたすら健康に生き続けることを要求されます。あらゆる不健康と言われることが禁止され、個人の主体性を殺して、他人に対してどこまでも穏やかで寛容であることが要求されます。
その世界に適応できない資質をもった子供たちは相次いで自殺を選択するしかない世界です。
どの位うざい社会かというと、決して高圧的ではなくあくまでも親切丁寧を装って「そういう言葉や感情は礼を失する恐れがあります」と、一挙一投足から体内の神経活動や生理物質の活性度に至るまで、事細かにモニターしながら、あくまでも優しく、おしつけがましくないように、脳内に囁きかけてくるといううざさです。 オーグ(拡張現実機器)のコンタクトレンズが捉えた映像をサーバーに送信して、トイレの中に至るまで個人の全てが記録される世界。
「プライバシー」はいかがわしい事を意味する世界。プライバシーは男女の性行為にのみ認められる世界です。
個人の主体性を殺すのは同じでも、国の為に戦い死ぬのと、国(社会)の為に生きることだけを強制されるのでは、どちらが幸せなんでしょう。
人類は、この両極端の世界した造れないのでしょうか。
小説『ハーモニー』は、Youtube の哲学チャンネルでも紹介されています。
【ハーモニー|伊藤計劃】についてダラダラしゃべりたい
第 2 章 : 意識の消し方(近日公開予定)
書きかけです。スイマセン。逐次改稿予定です m(__)m 。
なにか、コメント頂けると嬉しいです。
ー 了 ー
おすすめサイト(URL リンク集)
惰眠猫のおすすめリンク集 2022-10-07
(リンク先から戻るには、ブラウザバックしてください)
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以下の動画は、哲学チャンネルさんの、沢山のYoutube動画の中から、私惰眠猫が特におすすめする動画へのリンクです。
わかりやすい説明です。
小説の解説を読んで、哲学の話も聞くと、小説への理解が深まるだけでなく、哲学への関心も湧いてくるのではないかと思います。
Youtubeに移動して動画をスクロールアップして、「もっとみる」をクリックするとシリーズの各話へのリンク等があります。
哲学チャンネルさんの、伊藤計劃著小説『ハーモニー』紹介です。
【ハーモニー| 伊藤計劃】 を紹介したい - YouTube
・【ハーモニー|伊藤計劃】についてダラダラしゃべりたい - YouTube
www.youtube.comhttps://www.youtube.com/watch?v=J6-D2f4Qjkg
分離脳研究で有名な、マイケル・S・ガザニガの意識の「インタープリターモジュール説」についての解説です。伊藤計劃もガザニガの著書をいくつか読んでいて、小説『ハーモニー』にも関係ありそうです。
・ <わたし>の根源は左脳にある?|脳と自由意志#8 - YouTube
哲学では、意識とは何かを扱った「心の哲学」シリーズが特におすすめです。Youtubeに移動して動画をスクロールアップして、「もっとみる」をクリックするとシリーズの各話へのリンクがあります。
・ 哲学における主要テーマの変遷【心の哲学#1】 - YouTube
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5チャンネルにも、伊藤計劃を扱ったスレがあります。
・ 5チャンネル:【伊藤計劃】屍者の帝国・虐殺器官・ハーモニー9
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書籍紹介 『”わた”しはどこにあるのかーガザニガ脳科学講義』マイケル・S・ガザニガ著
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文科省 学術変革 (B) クオリア構造と情報構造の関係性理解 キックオフミーティング - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=cAb0WpS--7Q&list=PLEP8weJRxEPZUatjy39vNB7rg4KxlCZyC&t=2969s
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ー 了 -
『零の晩夏』 岩井俊二著
『 零 の 晩 夏 』 岩井俊二著
十年ぶりに泣ける小説に出会いました。
『零の晩夏』 文藝春秋BOOKS(立ち読みあり)
■ 少しネタバレあり ■
この小説には、KEYとなる二人の天才画家が登場します。
1人は、素直な幼少期を送ったのに、思春期の辛い出来事から死に取り憑かれます。そして、「死の画家」ナユタ伝説を創りだします。
もう1人は、大震災で姉と父を失います。震災地は幼い少年にはまるで遊園地のような楽しい場所でした。
しかし、死んでしまった姉の顔をどうしても思い出せない。写真もすべて震災で焼けて何も残っていない。この恐怖が、普通の子供の描く絵から、写真としか思えない異様な絵に変貌させ、大事な事を忘れないように、思い出しては記憶するという作業を反復するようになります。
忘れる事への恐怖を持つ少年と、死に取り憑かれた少年が、高校で出会う事により新たな奇跡の物語が始まり、予定された死による崩壊、死による救いへと進んでいきます。
私が一番泣けた箇所は、次の文章です。これは、忘れる事の恐怖を持つ画家と、もう一人の隠れた主人公の女性と、人形作家とが、3人で暮らした幸せの日々を語る場面です。
「
楽しかったなぁ。あの子があそこにいた、あの日々を想い出すと。何かかけがえのない、ああいう時ってあるものね。人の人生には。
」
なんということはない文章です。誰しも、大なり小なり似たような体験はあると思います。
最初に読んだときには、さほど気になりませんでした。
でも、結末まで読み切って彼ら彼女らの人生を知った後でもう1回読み返すと、この、なんということのない文章で涙がとまらなくなるのです。
余談ですが、小鍋に沸かしたお湯にインスタントコーヒーを放り込んで泡立ててから飲むようになりました。味が変わるかと言われれば微妙なんですが。なんか、ナユタ達と同じ空気を吸っていいるような気分になるので。。。。。
『零の晩夏』おすすめです。
ちなみに、写真だと思った表紙は、絵 なんだそうです。ネットでみれます。
※ 読んだ方の感想を知りたいです。
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